とことこ編集者雑記

49歳バツなし独身乙女座A型トイプー双子姉妹6歳と同居

ラフ描き

特集全体の約7割、ほぼ10ページ分のラフを描く。
やり方はいろいろでしょうが、私は編プロ氏に取材に行ってもらう前に
レイアウト用紙に原寸でラフを描いてしまうようにしています。

利点
1実際に描いてみることにより、写真の大きさや必要な要素などの確認ができる
2取材に行く人も、事前にラフをもらっておけば安心。
 少なくとも「撮り忘れ→再撮」という事態は防げる
3要素の掲載スペースがわかっているので、現場でもそれに即した取材ができる
(たとえば、調理方法のコツまで聞き込んだのに、誌面ではキャプでメニュー名+値段を
 紹介するだけだった、的なロスはなくなる)
4上司チェックの際も、ある程度描きこんだラフを見せた方が「言質が取れる」
(ただし、完全ではない)
5それでも「じゃ、こういう店の時には、この要素はどうするの?」と
 内容に踏み込んだ意見を事前にもらいやすい
(「そういう要素がないなら、無理にサブメニュー撮ってくるとかの
穴埋めはしなくていい」とか)
6デザイナー氏にも、早めにツッコミがもらえる
(「要素多すぎだから、写真もっと小さくなりますよ」とか)
※もちろん「メインカットはヨコ位置で組んでましたがタテにカエで」
くらいのディテールは直します
欠点
1ポイントになる店には当然足を運んでおきますが、
 全軒を回る時間はない=写真のアガリを見てから描くわけではないので、
 今描いているのは空想上のラフというか、
 表現としては真逆のようですが「想定内」のページにしかならない。
 これが「先割り」の最大の欠点でしょう…
2つまり「この要素を押さえてきて!」と、なまじ事前に編集者に
 指示されることによって、現場のライター氏・カメラマン氏が見落としてしまうものも
 当然出てくるということ。
 「念のため、撮っておきました」と機転をきかせてくださるのは、優れたカメラマン。
 ライター氏は「後から電話取材」もできますが、
 カメラマンは基本、現場は一期一会なので。
3一気にラフ描くのは大変なんだよ。オレが←仕事の進め方によっては諸説あり
 でも実際「行ってみたらこんなカットが撮れましたー」というアガリから
 取捨選択する方が「この店は○○な店のはずだから、
 たぶん××なカットが撮れるはずで…」
 と、ニラニラと空想しながらラフを描くよりは健全。
 もちろん「××なカットがほしいから、撮影当日だけでも 
 いいから○○していただけませんかー?」と店に頼んだら、それはヤラセ。
 そこまではしません。「雑誌を見て現場に行ったら、全然違ってた」的なことが
 起こると苦情の矛先は、まずそのお店で働いている人たちに向かうので。
 それは本意ではないのだ。

えーと。ここを(生得的な)性差で捉えたくないのですが
男スタッフ=行ってみりゃ、なんとかなるでしょ。ダメだったら、それはそれで
女スタッフ=漏れや抜けがないように、事前に要素を詰めておかないと
的な傾向は、やっぱり、あるのか、なぁ。自分も↑こうだから、
先割りでラフひいちゃうしね。
また、事前にラフを渡さずに取材に行かせるということは
現場で「アレも撮っておこう、コレも訊いておこう」となるので、
担当編集者が予想もしなかった拾い物ができる→仮に事前にラフをひいてあっても
その拾い物を中心にラフを再構成することが可能→誌面にダイナミズムが生まれる反面
「あんなに時間かけていろいろ取材したのに、この店のスペースはコレだけで、
あっさり終わったこの店の方が大きく載ってるよ」的なことにもなるし、
悪い言い方をすれば、取材内容・労力などの「廃棄率」も大きくなる。
でも、これは編集者の裁量で決定されることなので。
当然「誌面のアガリ>スタッフの労力」なので。
また「取捨選択した上での情報>想像上のラフ」だと思うので。
「じゃ、自分も前者になれよ」と言われそうですが、
スタッフ氏の労力の廃棄率を減らすことが
自分という編集者におけるリスク管理には適していると思っており
(これじゃ「スタッフ氏>読者」になりかねない。さすがにそれは正しくない)。
せめて現場に誰よりも足を運ぶことで「想像率」を減らそうと
努力はしているのですが単純にオーバーワークだし、
スタッフ氏の作業効率を向上させることは誌面作りにとって
決して本義ではないので、そろそろこのやり方にも限界が来たというか、
軌道修正はして然るべきなのだなぁと。

明日、ラフチェックを受けたら取材が本格的にスタート。梅雨入り宣言あり。不安。

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