とことこ編集者雑記

49歳バツなし独身乙女座A型トイプー双子姉妹6歳と同居

Avant Gardeの話

「ここの書体はAvant Garde-Mですか?」
「いえ、そこはただのAvant Gardeです」


最小だと8Q、もうちょっと大きいと…今回は24Qくらいか。
「1F」「2nd」だのを和文ではなく、欧文の書体に直している。
マーカーで全箇所に印を付け、1か所から引き出して
「書体すべてAvant Gardeにカエ(以下同)」と書く。
諸事情あって、デザイナー氏の校正紙をファックスで受け取り、
赤字を本ゲラに転記するというやり方。わお、編集部によっては
「イマドキそんな原始的な!」と思われても仕方がない。
昨日から再校出稿。「今日から校了スタートかなー?」と思いきや
明日まとめて全ページ(大した分量じゃない)。
著者校というか、取材先校の戻しがまったく来ず、デザイナー氏の校正を
転記していたら「…本当はココ(8Qの箇所)も違うんですけどね。でも、
画像差し替えとか、明らかに優先順位先のものから直していった方がいいかと思って」
と、デザイナー氏はおっしゃった。「いや、この際ここまで直しちゃいましょう。
どのページのどこが間違っているのか、口頭でこのまま教えてください」
   ↑電話中、という次第。
これはどこの印刷所でもそういうものかと思いますが、
見開きごとにページが振り分けられるので、受け持った担当氏が誤認すると、
たとえば複数箇所出てくる小見出しとか、矢印などの記号とかが
間違った書体なら間違ったままで、見開きの全箇所が統一されてしまう。
1か所だけ「あ、本当はナールなのに、ここだけゴナになってる」とかなら、
さすがに気づきますが↑しかしこれじゃ、極端な例だな。
普段だったら著者校の転記に忙殺されるので、書体のミスはスルーしてしまっていた
可能性が高かった。しかし、今回はたまたま校了日のスタートを1日遅らせてもOKな
余裕ができたせいで、そこまで目が届いたね。というか、
デザイナー氏から引き出せたね。
ささやかではありますが、編集者冥利のひとつ。
いったいどれだけささやかなのか。それは
「8QのAvant Garde-Mの『!』」と「8QのAvant Gardeの『!』」を
見比べてみると実感していただけるのではないかと。
※可能であれば実物アップしたいです。ちなみに8Qとは2㎜四方のマスです。
仮P1-2と、仮P3-4とでそれぞれの書体が打ち込まれていて、見比べてみた時は
「あ゛ーホントに違うー!」と叫んでしまいました。
「そんな、どっちだっていいじゃん、読めるじゃん」って
言われりゃそのとおりですが、気づいた以上、
そして時間がある以上は直さなければいけないのです。
たとえ、発売期間が過ぎたら返本されてしまうような、
たった○日間しか書店に並ばない「雑誌」でも…。
ともあれ、久々に「ここまでやれた」と言える体験ができたのはラッキーでした。
こういうプリミティブなことが、意外と編集者の喜びに直結するものですよね。

なんというか、今日はいいことづくめの1日でした。わーい。

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