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とことこ編集者雑記

47歳バツなし独身乙女座A型トイプーふたご飼い。出版社勤務ですが編集部門から離れた、のか? とりあえずはてなブログにお引っ越し

ダウナーな話。ご注意!

校了明けの、のんびり日に。
長年の顔見知り、でも特に親しく言葉を交わす距離ではない、仕事上の相手。
そんな人の、思いもよらぬ訃報を聞いた。自殺。私よりも年下。
ザックリと聞いたところによると、覚悟の、でも発作的な行動だったんだろうな
ということが、私にはわかった。
訃報を教えてくれた人と、ドアを閉めた狭い個室で向かい合う。
たぶん、私たちが最後にその人を見かけたのは2〜3週間くらい前のこと。
姿を見かけなくなり「どうしたんでしょうね」と、別の方とお話ししたのは先週のこと。
まさか、そんな。
「自分たちが、もっと前に、シグナルをキャッチできなかったのか」
無言で、互いの瞳を覗き込んでしまう。
5秒ほど沈黙。
「いや、やっぱ無理だったでしょう」という結論に達してしまう。
それでも「ちょっと元気ないかな、とは思ってたんだけど」と、目の前の人は言う。
いやー私は全然気づかなかった。
目の前の人は、夕べのうちに訃報を受け取っていたのだという。
それから、約半日。つまりこの人は、私に何も知らせぬまま、バタつく校了日を、
終電間際の慌しい時間を、いつも通りに過ごしていたのだ。
「もう知ってたのに、今まで何も言わないでいたなんて、大変だったね」
と、声をかけた。
その人の目が、潤んだような、気が、した。


ヤバイな、と自覚症状が出た人には「逃げてー全力で逃げてー」というのが持論ですが。
「状況」から逃げていただきたいのであって
「生きること」から逃げて欲しいのではなく…。
社会人なら仕事、学生なら学校?
とりあえず休んどけと。
「いなきゃいけない場所」なんて、ありはしないから。誰にも。
幸か不幸か、いや幸いにも。
とはいえ、ちょっと踏み込んで書きすぎると、その人の場合は「昇進うつ」的な
(実際は違います)、むしろ端から見るとハッピーに見えるような
「なんでその状況で、そのタイミング?」と不思議に思える印象。自分にはね。
人の心は、想像以上に勁いものだと信じたいけれど、
同時に脆いものでもあるというか。
逆境に立たされて、辛いから、つまり負荷がかかるから壊れてしまうだけではない。
「いよいよ、これからだ」と前途洋々な時なのに、
不安に飲み込まれてしまうこともある。
だからこそ、難しい。
「入院でもしてるんだったら、お見舞いに行かないと。
お世話になってるんだし」と言っていた時にすら、もう戻れない。
「お墓の場所が決まったら、会いに行こうか」というところで、話は終わった。
メンタルな部分に左右されるところが非常に大きい性質なので、
とりあえず仕事は終了。
その人の昨日の配慮に、改めて感謝する。


距離感のある間柄だった自分ですら、こんなことを思うくらいだから、
身近におられた方の無念や苦悩は、いかばかりかと思われます。
でも当事者の視野狭窄もわかるんだよなぁ…。
とにかく逃げて。休んで。好きなことして。
「まだ世界が終わりになったわけじゃない」と、
試合終了後のドシャ降りのマウンドに1人立ち尽くす、
敗戦投手になったチャーリー・ブラウンに声をかけたのはライナスだったっけ?
だから。自分の手で、世界を、終わりにしないで。ください。
今言えるのは、それだけ。
長らく慣れ親しんだ声が、もう聞けない。
あまりにも驚きが勝って、涙が出ないけれど、とてもさびしい。
「こんなことなら、1回くらい、飲みに行きゃよかったなぁ」
ホントね。ホントに、そう思う。
まとまらなくってスミマセン。今日は、この辺で。