「南くんの恋人」逆バージョンのドラマの初回が本日放送(初ドラマ化)。
↑は過去に4回ドラマ化していて、しかも2回目は旧ジャニコンテンツ。
原作でも南くんが小さくなっちゃったバージョンの話も一応あるのだが
まぁ変えてくるだろうなと。もうここまで来ると、というか最初から
「彼女が急に小さくなっちゃった! どうする?」のインパクトさえあれば
「あとはこっちでドラマ化しときますんで」っていう話になっちゃったんかなと。
しかし「内田春菊の代表作は『南くんの恋人』!」と言われると。
「米米CLUBの代表作は『浪漫飛行』!」と同じくらい違和感あるなー。
80年代後半にA5版のコミックスがたくさん出ましたが、
私が一番好きだったのは「幻想(まぼろし)の普通少女」。
今再読すると「フツーの女の子」であるべきという規範が
本当に強かった時代の産物ではあるな、と思えます。
中森明菜の「少女A」だって「いわゆる普通の17歳だわ」って名乗ってますし。
そういう規範=幻想を軽やかに超えて生きていく紗由理の存在は潔かった。
主人公の造形はこの「幻想」が好きなんだけど、
女子高生で妊娠中絶話が出たりするので、決して「さわやか」だけの話ではなく。
それよりはシチュエーションが突き抜けている「物陰に足拍子」の方が
今もファンが多いかも。本っ当に誰からも助けの手を差し伸べられない閉塞感。
電子書籍だと吉本ばななの解説が読めないそうで。名文なのにー。
今だとサクッとトー横キッズみたいな感じで地元から逃走しただろうか。
92年の第一子出産以降、真正面に10代を題材に取り上げることがなくなり
「FEEL YOUNG」等の女性誌やホラー(「呪いのワンピース」も準代表作ですかね)に
本格進出。出産コミックエッセイ「わた繁」は好きで読んでいましたが
以降のフィクションはあまり読んでません。そしてその「わた繁」も
新生児の不思議→義実家のグチ、となったところで脱落…。
たまに「わた繁」を読むと、2番目の旦那さんや
比較的最近までパートナーだった方の急逝ネタが出てきて
「時間は流れているのだなぁ」と。
また波長が合うまで、つかず離れずで読んでいこうかと思っております。