読んだもの雑記

主に漫画の感想を書いていきます

続独女はつらいよ・マンション購入純情編

マンション購入者のターゲットに「独身女性」が想定されるようになってから、
それなりに久しい時間が流れています。女性誌や、個人のHPにも「独身女性の
マンション購入」がメインテーマのコンテンツが増えてきました。自身が該当者と
なって、目に付く資料はそれなりに読んだつもりです。ですが。
「間取りもいいけどまず価格、それに対する頭金の額!で、その金額はどうやって
調達したのか、そもそもソイツの年収はナンボなのよ?『生前贈与』?
参考になるかい!『学生時代からの貯金で自己資金××××万円』?
年収の何倍だっちゅうねん。そんなのレアケースだろが!
『ステキなインテリア』の写真なんていらんのじゃあ!!」ハァハァ。
……失礼いたしました。ま、自分だって雑誌編集が稼業なんだから、その辺
スルーしろやというか、冷静に考えてみれば当然のことなんですが、ごく一部の
『恵まれた成功者』を厳選したかと思われるような誌面構成に、何やら違和感を
抱いてしまったわけです。
時期的には、購入直後の03年秋口ごろ。手元に残っているコピーでは
03年10月26日の日経でこのような記事が載っています。
「大丈夫?独身女性のマンション購入」。
それによると「01年、33歳の独女が1LDK(47㎡)のマンション3500万円を購入。
頭金は1000万、年収は660万、35年ローンで毎月の返済額+管理費8万円台」
↑平均的な購入者像。「住宅金融公庫によると、融資を利用する単身女性の
割合は95年・5.1%→02年・8.2%に増加」。
しかし「都心部の新築3600万円のケースをFPが試算、収益還元法で10年後に
売却すると想定した場合(略)1か月あたり15万円の部屋に20万円強払って
住んだことになる」……。
雑誌だから当たり前、と言えるのかも知れませんが(大概、同じ号に大規模
マンションの広告が入ってたり、「エレガントに購入する会(仮名)」の代表者が
コメンテイターとして登場しています)リスクを詳細に解説するわけないっつーか。
話を広げると「女性誌における化粧品業界の広告料」などに見られるように
「その商品を消費者に買ってもらうためのツール」として機能しているわけです。
大概の雑誌なんてものは。所詮、パブリシティのための媒体です。ですが、雑誌の
相談ページに「初めての一人暮らし。これを機に、思い切ってマンションを買おうと
思っています。どんな点に注意したらいいでしょうか。頭金は、親からのサポートが
期待できます(26歳)」てな投稿仕立てのQ&Aを読むと、なぜやら暗澹とした
気持ちになってしまうのでした。
ついでに、某巨大匿名掲示板から拾ったデータを載せます。無断転載陳謝。
「新築マンションを契約した独身者の平均年齢・37歳
主力購買価格層・3500万〜4000万
自己資金・1000万〜1500万(※親からの贈与含む)=ローン実質2500万程度
平均毎月返済額・
独身男性 97,276円…金利なしと仮定して、繰上げ返済をしなかった場合
返済終了は58歳
独身女性 86,252円…同上の条件下で、返済終了は最速で61歳
ちなみに親から贈与してもらった金額は
既婚者含む全体平均 638万
独身女性平均    811万。なお、1000万以上の贈与を受けたのは、
独身女性全体の25.3%
以上、リクルート首都圏新築マンション契約者動向調査2003、だそうです。
孫引きでスンマソン。つづく。